取り組みの概要
ミネベアミツミグループは、機械の回転をスムーズにするベアリング (軸受 )をはじめ、モーター、センサー、半導体など、様々な機械・電子部品を手がける総合部品メーカーです。
2022年3月期に100周年の基礎固めとして掲げた「QCDESS」戦略をより一層推進し、品質・価格・納期・サービスだけでなく、環境への配慮・効率性を徹底した製品の開発・製造・販売を行ってまいります。
当社製品をご使用いただくお客様における温室効果ガスの排出削減量を定量化する「MMIビヨンドゼロ」の取組みや環境配慮を徹底した「ミネベアミツミ グリーンプロダクツ」の認定など、省エネ性能の高い当社製品の販売普及を進めることにより、世界における温室効果ガス削減に貢献してまいります。
さらに、太陽光発電の導入などによる自社におけるカーボンニュートラルへの挑戦を続け、これらを通して、環境面でも、社会的課題の解決により一層力を入れていきます。
気候変動対策の短中長期の目標
【温室効果ガス(Scope1,2)排出量目標】
・中期目標 2020年3月期比、2026年3月期までに売上高原単位で10%削減
・長期目標 2021年3月期比、2031年3月期までに30%削減
・最終目標 遅くとも2050年までに実質ゼロを達成
再生可能エネルギー利用の推進
2020年にタイの2つの生産工場、バンパイン工場(アユタヤ県)・ロッブリ工場(ロッブリ県)の屋根に、総設置面積は30,000㎡、発電能力は5MWの太陽光発電システムを設置しました。今後、発電能力20.5MWまで増設予定です。
また、日本・アメリカ・マレーシアの工場においても、太陽光発電設備導入を推進しています。
エネルギー効率の向上
消費電力の少ないインバータ制御の複数の小型ブラシレスDCファンモータによるセントラル空調システム、自己学習機能を備えた省エネ・圧力変動幅の少ないエアコンプレッサー制御システムを導入するなど、高効率な設備の導入を積極的に行っています。
スコープ3を対象とした取り組み
2022年3月期より、Scope3の算定・開示を行っています。
温室効果ガス削減に関するその他の取り組み
・温室効果ガス排出量を把握し、第三者検証を受審、公開しています。
・PFC、SF6の大気排出による温室効果ガス排出量について、半導体生産設備の増強等に伴う除害施設の設置・更新を計画しています。
森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み
毎年、タイやカンボジア、フィリピン、マレーシア等において、植林を実施しています。
・セブ島のマングローブ植林活動は2011年から活動開始して、これまでに50,000本を植林
・タイでは、2022年中に、80万㎡に約10万本の植林を実施予定
気候変動に関する情報開示の推進
・2020年8月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同し、提言に沿った情報開示を進めています。
・CDP気候変動、CDP水セキュリティを、2017年から継続的に回答し、2021年度では、ともに「A-」評価を獲得しました。
適応対策およびレジリエンスの向上
気候変動に関わるリスク低減のため、世界資源研究所(WRI)が作成した「アキダクト水リスクマップ」等を活用し、洪水・干ばつ等の水にかかわるリスクが高い拠点を抽出し、BCP の拡充に努めております。当社グループの主力工場群があるタイの6工場においては既に事業継続マネジメントシステム(BCMS)の国際規格であるISO22301を取得済みです。
金融を通じた取り組み
・省電力に資する高品質ベアリング、革新的な精度向上を図るボールベアリングや研究開発に係る費用、電気自動車の主機モーター用ボールベアリングの製造のための生産・研究開発投資、自社の脱炭素電源調達用資金としてグリーンボンドを発行するべく準備を進めています。発行にあたり2022年5月に当社のグリーンボンド・フレームワークを設定しました。
・2022年7月に「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」の契約を締結しました。これは、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析・評価し、当該活動の継続的な支援を目的とした融資です。
・ESGインデックス「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」に採用されています。