取り組みの概要

日立は、「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、重要な社会課題である環境問題の解決に事業を通じて貢献していくことで、持続可能な社会の実現をめざしています。
「環境ビジョン」では、生活の質(QOL)の向上と持続可能な社会の両立を長期的に実現していくことを宣言し、環境経営を推進して「低炭素社会」「高度循環社会」「自然共生社会」の実現をめざしていくことを明確にしています。さらに、「環境ビジョン」がめざす3つの社会を実現していくため、2030年・2050年を見据えた環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を策定し、目標の達成に向けて活動をすすめています。
環境ビジョンと環境長期目標

気候変動対策の短中長期の目標

・脱炭素社会をめざすために、バリューチェーン全体でのCO2排出量を2030年度には50%削減、2050年度には80%削減(2010年度比)、事業所(ファクトリー&オフィス)では2030年度カーボンの目標を策定し推進しています。
・この長期目標を達成していくために、3年ごとの目標を策定した「2021環境行動計画」を掲げ着実な環境活動を推進しています。

再生可能エネルギー利用の推進

・お客様に、風力発電、太陽光発電などの再生可能エネルギーソリューションを提供してまいります。
・自社のファクトリー・オフィスでは、太陽光などの再生可能エネルギーの活用を進めています。

エネルギー効率の向上

・お客様に、高効率なアモルファス変圧器、使用電力量の見える化システムなど、エネルギー効率の向上に貢献するソリューションを提供してまいります。
・自社のファクトリー・オフィスには、LED照明やインバータ空調などの高効率機器の導入などにより、エネルギー効率を改善する取り組みを進めています。

スコープ3を対象とした取り組み

・バリューチェーンを通じた温室効果ガス排出量を、GHGプロトコロスタンダートに基づき算定し、Scope1、Scope2、Scope3の温室効果ガス排出量をサステナビリティレポートにて公開しています。
・日立は、その事業特性から、Scope3の使用時の温室効果ガス排出量が全体の8~9割ともっとも多くなるため、製品・サービスの使用時の温室効果ガス排出量の削減を進めています。

温室効果ガス削減に関するその他の取り組み

・温室効果ガス(CO2およびSF6、PFC、HFC、N2O、NF3、CH4)排出量を測定し、サステナビリティレポートで開示しています。工場から排出される化学物質は、管理強化を通じて、排出量の削減に取り組んでいます。

森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み

・自然共生社会をめざすために、自然資本へのインパクトを最小化する目標を策定し推進しています。自然資本へのインパクトは、温室効果ガス、資源利用が多いため、この負荷低減をめざします。
ITエコ実験村などで、地域の自然保全に向けた取り組みを行っています。

気候変動に関する情報開示の推進

統合報告書サステナビリティレポートWebなどで、環境関連の情報開示を進めています。
・気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による情報開示への提言に対し、2018年6月に賛同の意を表明し、提言に沿った情報開示を進めています。
・CDP気候変動、CDP水セキュリティについて、継続的に回答しています。

市民の気候変動への理解・行動を促す取り組み

・環境教育など、市民と共に行う環境に関する社会貢献活動を進めています。

適応対策およびレジリエンスの向上

・サステナビリティレポートでは、気候変動に関するリスクと機会について公開しております。
・日立の主要なファクトリーにおいては、停電発生時などでも再生可能エネルギーや蓄電池の活用によって重要な機能を維持できるように対策を講じています。また、日立は、長年培ってきた高度なITを活用して、生活情報や天候などの自然情報や、社会インフラシステムの稼働情報などを分析・評価する、気候変動への適応に資するさらなるソリューションの提供を推進していきます。

排出実質ゼロへの取組み:Race to Zero Circle

【参加している他のRace To Zeroパートナー】
Science Based Targets initiative (SBTi)

【最新のインベントリや目標】
日立サステナビリティレポート

 

このような協働を求めています

・気候変動問題への対応は、一企業だけでできることには限りがあり、政府、自治体、非営利組織、市民、企業が、お互い建設的な方向で協働していくことが重要であると考えています