取り組みの概要
積水化成品グループは発泡プラスチックのパイオニアとして創業し、人々の暮らしを支え、産業の発展に貢献する製品やサービスを提供してきました。
コーポレートメッセージである「人と地球の、美しい未来へ。」のもと、「気候変動対応」「資源循環」「環境負荷低減」を、マテリアリティ(経営重要課題)に特定し、人と地球環境が調和し続ける持続可能な社会の実現を目指しています。従来から推進してきた3R(Reduce、Reuse、Recycle)に、当社グループの独自技術による2R(Replace、Re-create)を加えた「SKG-5R」に注力し、地球規模の環境・社会課題の解決に向けて積極的に取り組んでいます。
気候変動対策の短中長期の目標
【2030年度目標】
・ サステナブル・スタープロダクト(環境貢献製品)の創出と事業拡大
登録件数:100件
売上高比率:50%
・ リサイクル・バイオマス原料使用比率
すべての製品について使用原料の50%以上を、バージン原料から
リサイクルまたは生分解性・バイオマス由来の原料に置き換え
・ GHG(CO2)排出量削減 (Scope1+2)
45%以上(2018年度対比)
【2050年目標】
・ GHG(CO2)排出量削減
カーボンニュートラル実現
再生可能エネルギー利用の推進
GHG(CO₂)排出量削減に向け、エネルギー転換を推進しています。
エネルギー転換への取り組みの一つとして、再生可能エネルギーの導入を掲げました。生産工場を中心に、太陽光発電システムの設置を検討・実施し、生産活動に使用する電力の一部を補っています。今後もこの取り組みを継続実施することで、自社の排出量削減にとどまらず、工場や地域における電力供給の安定化やカーボンニュートラルの実現にも貢献していきます。
エネルギー効率の向上
GHG(CO₂)排出量削減に向け、エネルギー効率向上を推進しています。
【エネルギー削減への取り組み】
・高効率機器の導入
・稼働シフトを考慮した生産効率化
・エネルギーロスの削減(エア・蒸気漏れの解消、高断熱化)
・新規プロセスの開発および生産設備の導入
【エネルギー転換への取り組み】
・GHG(CO₂)排出量の少ない燃料への転換
スコープ3を対象とした取り組み
Scope3の削減には、サプライチェーン全体での取り組みが重要と考え、サプライチェーン排出量の算定に基づいて特定したホットスポットを中心に、サステナブル・スタープロダクト(環境貢献製品)による貢献や、関係企業との協力関係強化で、排出削減を推進していきます。
一方で、GHG(CO₂)排出量(Scope1+2)については、削減計画に則り、生産の高効率化や再生可能エネルギーの導入を進めることで、計画を上回る進捗を見せています。
温室効果ガス削減に関するその他の取り組み
2030年度の GHG(CO₂)排出量削減目標を、従来の-27%から-45%に変更し、より野心的な目標へ再設定しました。(2025年4月改定)
また、ライフサイクルアセスメント(LCA)を実施することで、研究開発や設計段階から、環境負荷低減を意識したモノづくりを行っています。
さらに、リサイクル・バイオマス原料使用比率を拡大し、サプライチェーン全体でのGHG(CO₂)排出量削減も推進しています。
森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み
2012年に「未来ファンドおうみ」、2016年には「いばらき未来基金」を通じ、それぞれ「積水化成品基金」を開設し、里山や生物多様性の保全に取り組む団体・活動を継続的に支援しています。
詳細は、以下のウェブサイトをご確認ください。
https://www.sekisuikasei.com/jp/sustainability/activitiy/csr/
気候変動に関する情報開示の推進
ウェブサイトや統合報告書、SKG-5Rレポートなどを通じて、気候変動対策に関する情報を開示しています。
【TCFD】
2022年5月、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同しました。
それ以降、TCFD提言に沿った気候変動対応に関する情報開示に取り組んでいます。
詳細は、以下のウェブサイトをご確認ください。
https://www.sekisuikasei.com/jp/sustainability/esg/environment/climate_change/
【CDP】
企業や自治体に対して、環境情報の開示を促す国際的イニシアティブ「CDP」に継続的に回答しています。
2024年度は、CDP気候変動においてBスコアの評価を受けました。
市民の気候変動への理解・行動を促す取り組み
奈良県天理市の基礎研究所内に、自然環境保全の取り組みを紹介する「ECOアクションギャラリー」を設置しています。
当ギャラリーは、脱炭素、防災・減災、バイオマス、リサイクルの4つのエリアに分かれ、気候変動へのソリューションを含む情報発信や体験型展示を行っています。
このほか、小中学生を対象に、環境に関する出前授業や課外学習への対応も実施しています。
適応対策およびレジリエンスの向上
マテリアリティの一つとして「環境負荷低減」を掲げ、水資源の保全(水の安全保障)を推進項目に設定しています。
【2030年度目標】
・水使用量:15%削減(2018年度対比)
詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://www.sekisuikasei.com/jp/sustainability/esg/environment/water_resouces/
また、TCFD のフレームワークに基づき、気候変動に伴う「物理リスク」のシナリオ分析を行い、その結果を踏まえた対応策を講じ、事業のレジリエンス向上に努めています。
詳細は、以下のウェブサイトをご確認ください。
https://www.sekisuikasei.com/jp/sustainability/esg/environment/climate_change/