取り組みの概要

西松建設は創業145年の総合建設会社です。地球環境が危機に直面している今、事業の性質上自然環境に直接影響を与える建設業は特に、環境保全活動を積極的に実践することが急務であるとの認識に基づき、当社は2015年以来、「2020年度に施工現場のCO2排出原単位(施工高1億円当たりのCO2排出量)を1990年度比で50%削減する」という野心的な目標を掲げ精力的に活動を展開しています。
これにより2016年3月には環境大臣からエコ・ファースト企業に認定され、これを契機として更に様々な環境保全活動を加速してまいりました。その結果2018年度末には、CO2排出削減を含めすべての2020年度目標を2年前倒しで達成することが出来ました。
次のステージでは、「2030年度に西松建設の事業活動から発生するCO2(scope1・2)をネットゼロにする」ことにチャレンジします。再生可能エネルギーの利用拡大による創エネ、優れた環境技術の開発によるCO2削減に今後一層取組んでまいります。
また、温室効果ガスの排出抑制と並び地球温暖化防止に資する生態系の保全にも注力してまいります。特に当社は「国際サンゴ礁年2018オフィシャルサポーター」として、森林よりもCO2吸収力の強いサンゴ礁の保全に貢献してまいります。
エコ・ファーストの約束

気候変動対策の短中長期の目標

西松建設では脱炭素化の早期実現のためのアクションに残された時間は残り10年しかないとの認識の元、2030年度に当社の事業活動から排出するCO2のネットゼロにチャレンジします。
エコ・ファーストの約束:2019年6月18日付更新

建設業から排出されるCO2の大半は施工現場で使用する電力と軽油に由来しており、特にそれはダムや山岳トンネルなどの大型土木工事で大きな比率を占めています。西松建設では現在までに、山岳トンネルの施工効率化技術の開発と運用、低炭素コンクリートの開発、全現場の仮設照明のLED化、省燃費運転の励行、軽油代替燃料(バイオディーゼル燃料)・軽油燃焼促進剤・ハイブリッド重機などの省エネ建機の活用などでCO2の排出を1990年度比で52%削減しました。今後は2030年度CO2排出ネットゼロに向けて、優れた環境技術の開発・展開に更に邁進いたします。

再生可能エネルギー利用の推進

西松建設は2015年以来、「毎年5ケ所以上の現場に太陽光パネルを設置する」を目標に掲げ現在まで継続しています。また、再生可能エネルギーを最大限に活かすための蓄電システムの開発や、複数の分散型電源(消費する場所やその近傍に配置する太陽光発電・風力発電・コージェネレーション・燃料電池などの発電設備および蓄電設備)を組合せて電力供給の安定化を図り、系統電源の供給を最小限に抑えて運用するマイクログリッドシステムを開発しています。今後もRE100への参加を見据え、発電効率のより高い追尾型太陽光発電システムも含めた、再生可能エネルギーの利用拡大を進めてまいります。

気候変動に関する情報開示の推進

西松建設は2018年度より、CDP「気候変動」への回答を開始しました。初年度のスコアは「B」であり、次回以降、「Aリスト」入りを目指し、CO2削減活動を更に加速させてまいります。また、当社の活動状況はコーポレートレポートやウェブサイトにて適宜公開致します。