取り組みの概要

丸井グループは、ビジネスと環境への配慮、社会的課題の解決、ガバナンスへの取り組みが一体となった未来志向の「共創サステナビリティ経営」を進めています。2019年には本格的なサステナビリティ経営に向け、長期ビジョン「丸井グループビジョン2050」を策定、その中で共創を基盤とした3つのビジネスを設定いたしました。その1つである「世代間をつなぐビジネス」として、「地球と共存する選択肢」を提供する「グリーン・ビジネス」を進め、環境負荷低減や、「リデュース」「リユース」「リサイクル」といったサーキュラーエコノミーを推進しています。

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気候変動対策の短中長期の目標

≪グリーンビジネスの中長期目標≫
丸井グループは、グリーンビジネスの指標として、環境効率(営業利益/CO2排出量)及びサーキュラーレベニュー(サーキュラー売上高・取扱高/小売総取扱高)を設定しています。環境負荷低減の活動と利益をつなぐ指標をマネジメントしていくことで、環境への取り組みをビジネスとして進めています。

≪温室効果ガス削減目標≫
丸井グループが設定した温室効果ガス削減目標は、日本の小売業界で初めて、国際的なイニシアチブである「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」により認定されています。中長期の温室効果ガス削減目標の設定は、グループ一体で進める環境負荷低減への取り組みの一環です。認定された温室効果ガス削減目標は、2030年度までに2016年度比で、グループ全体のScope1とScope2の合計を80%削減、Scope3を35%削減、さらに長期目標として、2050年度までに2016年度比でScope1とScope2の合計を90%削減するものです。

再生可能エネルギー利用の推進

≪再生可能エネルギーの導入≫
丸井グループが自社で排出するCO₂の約8割は、電力使用によるものです。そこで、電力の中身そのものを再生可能エネルギーに切り替え、2030年までに事業活動で消費する電力の100%を再生可能エネルギーにする(中間目標:2025年までに事業活動で消費する電力の70%を再生可能エネルギーにする)ことを目標に掲げ、国際的イニシアチブ「RE100」に加盟しています。2018年9月より当社グループの小売店舗「新宿マルイ本館」にて、みんな電力様の新たなサービスのトライアルに参加しています。このサービスは日本で初めて、ブロックチェーン技術により供給元の再エネ発電所の特定(電源のトレーサビリティー)を実現するもので、RE100が重視する再エネ電力調達の原則に沿うものと考えております。

スコープ3を対象とした取り組み

≪スコープ3の算定≫
丸井グループでは、スコープ3(原材料の調達から生産、廃棄にわたるサプライチェーン全体における温室効果ガスの排出)を算定しています。継続的に推移を確認し、削減ポイントの把握をおこなうとともに、算定値の精度を向上しています。今後も、スコープ3の算定方法や算定結果を、お客さまをはじめとするステークホルダーのみなさまと共創できるよう活かしながら、環境負荷の低減に努めていきます。

温室効果ガス削減に関するその他の取り組み

≪温室効果ガスの削減≫
温室効果ガス排出量について、丸井グループの排出量(Scope1&2)に加え、バリューチェーンの中での丸井グループ以外の排出量(Scope3)も算定し、外部検証を受け開示しています。再生可能エネルギーの導入を進めるとともに、店舗施設等の省エネ設備を継続的に拡充することで、バリューチェーン全体でのCO₂排出量の削減に取り組んでいます。。今後も、「SBTイニシアチブ」に認定されている削減目標を着実に達成していきます。

気候変動に関する情報開示の推進

≪CDPより「気候変動Aリスト」企業に認定≫
投資家から最も信頼されている評価機関の一つであり、国際的な非営利団体であるCDPより、日本の小売業界で初となる、最高評価の「気候変動Aリスト」企業として認定されています。気候変動Aリストは、気候変動対応と戦略において特に優れた活動をしている企業に与えられるものです。当社グループが、SBTイニシアチブの認定や、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言へ賛同するなど、気候変動に対する取り組みと情報開示が国際的に高いレベルにあると評価いただき、今回の認定につながったと考えています。

市民の気候変動への理解・行動を促す取り組み

≪地球と共存する選択肢の提供≫
お客さま、お取引先さま、投資家の皆さまとの共創を通じて、「地球と共存する選択肢」を「グリーン・ビジネス」として提供しています。みんな電力株式会社さまとの協業により、エポスカード会員さまに再生可能エネルギーによる電力を提供しています。月々の電気代をエポスカードでお支払いいただくことで、お客さまにサステナブルな選択肢を提供いたします。

金融を通じた取り組み

≪グリーンボンドの発行≫
国内市場において公募形式によるグリーンボンドを発行しています(2018年10月・発行額100億円)。再生可能エネルギーによる電力の調達を使途とする国内初の事例であり、また国内小売業界としても初めての発行となりまして、新たな投資家のみなさまから投資表明をいただきました。
今後もグリーンボンドの発行等を機に新たな事業の創出を進め、グリーンビジネスの更なる資金使途を提案してまいります。

排出実質ゼロへの取組み:Race to Zero Circle

【参加しているRace To Zeroパートナー】
Science Based Targets initiative (SBTi)

【最新のインベントリや目標、計画の公開先】
ESGデータブック

 

このような協働を求めています

丸井グループは、ビジネスと環境への配慮、社会的課題の解決、ガバナンスへの取り組みが一体となった未来志向の「共創サステナビリティ経営」を推進しています。環境負荷低減についても、再生可能エネルギーの拡大に向けた再エネ電力の共同調達や店舗施設への蓄電池の導入など、様々なステークホルダーのみなさまとの共創を進めていきたいと考えております。