取り組みの概要

東京製鐵はわが国最大の電炉メーカーであり、鉄スクラップを主原料として、建材分野から鋼板分野まで、幅広い鉄鋼製品を社会に供給しています。当社は鉄スクラップのリサイクルを通じ、2050年のあるべき姿である「循環型社会」「脱炭素社会」の実現に貢献すべく、2017年に長期環境ビジョン「Tokyo Steel EcoVision 2050」を策定しました。

気候変動対策の短中長期の目標

当社は2017年に長期環境ビジョン「Tokyo Steel EcoVision 2050」を策定し、2030年、2050年に向けて当社が果たすべき役割を明確にしています。
その中で、当社はライフサイクル全体から排出されるCO2の削減、鉄スクラップのリサイクル促進による生産量の拡大について、具体的な数値目標を設定しています。
引き続き、CO2排出量の少ない電炉製鋼法による鉄スクラップの資源循環を推進し、社会全体から排出されるCO2の削減に全社を挙げて取り組んでいまいります。

再生可能エネルギー利用の推進

当社は電力多消費事業者として、再生可能エネルギーの導入拡大を推進しています。
現在、国内4工場において工場建屋屋上への太陽光発電設備の設置を進めており、2021年中の稼動開始を予定しています。当社の基幹工場である田原工場(愛知県)では、屋根置き型としては国内最大級となる発電能力 年間700万kWhの太陽光発電設備の設置を進めています。太陽光発電によって得られた電力は全量を自社設備で使用し、再生可能エネルギーの活用促進をはかります。
これらの取り組みは、当社環境ホームページ「再生可能エネルギーの活用・普及に向けて」において公開しています。

エネルギー効率の向上

当社は長期環境ビジョン「Tokyo Steel EcoVision 2050」において、省エネルギー投資などを積極的に実施することで、製造段階で排出されるCO2量を毎年1%以上削減することを目標に掲げています。

スコープ3を対象とした取り組み

当社が購入する鉄スクラップの調達段階におけるCO2排出量や、製品輸送段階のCO2排出量を特定し、当社環境ホームページ「スコープ3 カテゴリ別CO2排出量算定」において公開しています。

温室効果ガス削減に関するその他の取り組み

国内4工場において燃料転換を促進し、加熱炉などで使用されているLPGを都市ガスに切り替え、省エネルギー化を進めています。
当社の事業活動から排出されたCO2量のうち、スコープ1・スコープ2・スコープ3の一部について、第三者機関による認証を受けており、事業全体における温室効果ガスの排出量把握に努めています。

気候変動に関する情報開示の推進

毎年発行する「環境報告書」や、環境ホームページにおいて積極的な情報開示を実施しています。
CDPの質問票には2017年より回答しており、2020年には2年連続で国内鉄鋼セクターで唯一となるAリストに選定されています。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)には、2019年に賛同を表明し、「環境報告書」においてTCFD提言に基づいたリスク・機会の特定やシナリオ分析を実施しています。

適応対策およびレジリエンスの向上

気候変動の進展に伴う異常気象への対策として、わが国では国土強靭化のニーズが高まることが想定されます。
当社は環境に優しい電炉鋼材のラインナップ拡充や生産量の拡大を推し進め、わが国のインフラ強化および社会レジリエンスの向上に貢献してまいります。

このような協働を求めています

当社は環境に優しい電炉鋼材の供給を通じ、「循環型社会」「脱炭素社会」の実現をはかります。企業・自治体の皆さまにおかれましては、電炉鋼材の環境優位性をご理解いただき、是非とも積極的なご採用をお願い致しします。