取り組みの概要

South Poleは2006年にスイスで創業された気候変動対策プロジェクトの開発および環境コンサルティングを専門とする会社です。世界中の政府、政府系機関や民間企業に脱炭素ソリューションを提供しており、長期的なレジリエンスとビジネスチャンスにつながる包括的な気候変動対策計画の導入を支援しています。South Pole Japanは2023年に法人化したSouth Poleの日本法人です。

気候変動対策の短中長期の目標

2023年の末に、South PoleはScience Based Targets initiative(SBTi)による短期およびネットゼロターゲットの認証を取得し、脱炭素化の取り組みにおいて重要なマイルストーンを達成しました。

South Poleは次の目標にコミットしています。

[ネットゼロ目標]
*2040年までにバリューチェーン全体において温室効果ガス排出量のネットゼロの達成
[長期目標]
*2019年を基準年として、2040年までにスコープ1、2、3の温室効果ガス排出量を絶対値で90%削減の達成
[短期目標]
*2019年を基準年として、2030年までにスコープ1および2の温室効果ガス排出量を絶対値で72%削減の達成
*航空機利用におけるビジネストラベルによるスコープ3の温室効果ガス排出量について、2019年を基準年として、2030年までにフルタイム換算(FTE)で91.5%削減の達成
*ビジネストラベルにおいて絶対値としてのスコープ3の温室効果ガス排出量を、2019年を基準年として、2030年までに27.5%削減の達成

再生可能エネルギー利用の推進

South Pole全オフィスに100%再生可能エネルギーを導入をしています。

また、顧客に提供したエネルギー属性証書(EAC)を通じて、2006年の創業当初から30TWh以上の再生可能エネルギーを実現しています。

エネルギー効率の向上

プロジェクト事業を通じて、当社はエネルギー効率、サーキュラーエコノミー及び輸送に必要な燃料の削減(EVの導入など)に貢献しています。

スコープ3を対象とした取り組み

South Poleは、自社のスコープ1、2,3の温室効果ガス排出量の測定、削減、および残余排出のオフセットに積極的に取り組んでいる上に、自社のバリューチェーンを大幅に超える気候変動対策を世界中で促進しております。

温室効果ガス削減に関するその他の取り組み

South Poleは、約20年にわたり、気候変動対策の最前線に立ち、数百本の気候変動対策プロジェクトを通じて、何百万トンもの二酸化炭素換算の排出削減に貢献してきました。

当社のプロジェクト事業は現地のプロジェクトパートナーとともに排出量の削減だけではなくプロジェクト地域のコミュニティや生物多様性にプラスの影響をもたらすなど、複数の国連のSDGsに貢献しています。

その傍ら、当社の環境コンサルティング事業は企業や政府を含む顧客に脱炭素化の取り組みを「クライメイトジャーニー」と名付ける5ステップに分けてご案内しております。この5ステップとは①排出量算定をはじめとする環境フットプリントの把握、②目標設定・脱炭素ロードマップ策定、③クリーンエネルギーへの移行を含むGHG排出の削減、④気候変動対策への投資(当社のプロジェクト事業)、⑤社内外への発信です。

これまでの実績:
* 顧客に提供したカーボンクレジットを通じて、2億トン以上のCO2排出削減を実現
* 2006年以来、世界中で850以上の気候変動対策プロジェクトに資金を提供
*数十の業界にわたる1,000社以上の企業に脱炭素化の取り組みを支援

森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み

プロジェクト事業を通じて、森林保全・森林再生、再生農業など、数多くのネイチャーベースプロジェクトに資金を提供しています。

気候変動に関する情報開示の推進

詳細な取り組みについては当社のホームページやSustainability Reportを参照ください。

市民の気候変動への理解・行動を促す取り組み

2015年7月に国連グローバル・コンパクト(UNGC)に署名して以来、South PoleはUNGCの使命と、人権、労働、環境、および腐敗防止に関する10原則の積極的なサポーターとなっています。そのため、当社はこれらの原則が当社の戦略、文化、および日常業務の一部となるよう、従業員およびパートナーと積極的に関与しており、業務においてこれらの原則に沿った行動を取ることを目指しています。

適応対策およびレジリエンスの向上

プロジェクト事業を通じて、当社は気候変動の影響を最も受けやすい途上国地域に安全な水・クックストーブや再生エネルギーを導入することで、同地域のレジリエンスの向上に貢献しています。

金融を通じた取り組み

当社のプロジェクト事業はカーボンクレジット、プラスチッククレジット、生物多様性クレジット、ブレンデッドファイナンスなど、様々なオルタナティブ資金調達メカニズムで測定可能なインパクトを世界中で実現しています。