取り組みの概要
2018年に新中期経営計画””Staying Ahead 2022 with Digitalization & Green””を策定し、当社の基本理念である””Bringing value to life.””に沿って””Green(環境)””をキーワードに絶えず「半歩先」の精神で気候変動対策やグリーンビジネスの展開を加速します。
https://www.nyk.com/profile/plan/
上述の新中期経営計画内で当社の新たな中長期のCO2削減目標も掲げました。具体的には輸送単位当たりの排出量を2015年度比2030年度までに30%削減、2050年度までに50%削減を目指します。なおこちらの目標はSBT認定も取得しました。現状の取組や技術の積み上げだけでは達成が困難な野心的な目標ではあるものの、足元ではハード・ソフト両面での地道な削減活動を継続・拡大しつつ将来の技術革新の積極的活用も視野にグループ全体で気候変動対策に取り組んで参ります。
また気候変動は新たなビジネスチャンスでもあると認識しており、社内に新たなにグリーンビジネスグループを新設しました。当社の中心事業である海運業に限らず、洋上風力発電、潮流発電などといった新たな環境ビジネスの拡大も進めて参ります。
気候変動対策の短中長期の目標
・中長期削減目標の策定(2018年5月SBT認定取得済み)
・脱炭素化への挑戦を掲げ未来のコンセプトシップを発表
~ゼロエミッションを目指すNYKスーパ―エコシップ2050~
再生可能エネルギー利用の推進
・グリーンビジネスグループの新設
洋上風力発電、潮流発電、バイオマスや水素などの新規環境事業の推進
・国内外拠点における太陽光発電 (https://www.nyk.com/csr/envi/renewable/)
・グリーンターミナル運営 (2020年より風力発電事業開始予定:風車11機)
エネルギー効率の向上
<船での省エネ>
・運航船隊への省エネ船の導入によるハード面での省エネ促進
・IBISプロジェクトを通じたオペレーション面(ソフト面)からの省エネ促進
・モーダルシフトの推進
<港湾ターミナルでの省エネ>
・港湾LED照明「きらりLED」の開発&導入
・環境対応型荷役機器導入や陸上電力の利用
<オフィス・倉庫での省エネ>
・LED照明導入
・低排出係数保有の電気事業者への変更
・照明やエレベーターの間引き運転
・昼休み消灯
・屋上緑化
スコープ3を対象とした取り組み
・scope3 の排出量の把握及び検証
温室効果ガス削減に関するその他の取り組み
・GHG排出量(scope1,2,3)の把握&外部検証取得
・燃料転換 (1)LNG燃料船の積極的導入 (2)LNG燃料供給事業
・バイオ燃料トライアル
森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み
気候変動に関する情報開示の推進
・ホームページでの情報開示
・統合レポート「NYK REPORT」での情報開示
・CDP質問書に2007年より回答
→CDP2018気候変動でAリスト獲得
・TCFD提言への賛同表明(2018年12月)
TCFDコンソーシアムへの加入(2019年5月)
TCFD提言に沿った情報開示の段階的開始
市民の気候変動への理解・行動を促す取り組み
・横浜みなと博物館開館30周年記念企画展「オドロキ!日本・海の環境と開発~海といつまでも」への出展
(予定:2019年7月15日~9月29日)
適応対策およびレジリエンスの向上
・グリーンファイナンスの積極的活用
(1)国際海運業として世界初となるグリーンボンド発行 (2018年5月)
(2)グリーンローン (2018年12月)
(3)グリーンシンジケートローン(2019年3月)
・Climate Bond Initiative※のワーキンググループに参加し、外航海運業者が発行するグリーンボンドの評価基準策定に協力。
※Climate Bonds Initiative 債券市場を通じて、気候変動問題の解決を目的とする国際NGO機関。グリーンボンドに関する情報発信とClimate Bonds Standardなどのグリーンボンド評価基準の策定や、政府、金融機関および事業会社に対する政策提言などを行う。