取り組みの概要

~食の自然環境を守る企業として、持続可能な社会の実現をめざします~

キッコーマン株式会社は、2030年に向けた環境ビジョン『キッコーマングループ 長期環境ビジョン』を策定しました。持続可能な社会の実現に向けて、長期的に取り組む分野、テーマ、目標を定め、グループにおける環境活動をより強化してまいります。
キッコーマングループ 長期環境ビジョン

気候変動対策の短中長期の目標

パリ協定で示された長期目標を踏まえ、キッコーマングループは2050年のCO₂排出量ネットゼロ実現をめざした取り組みを行っています。その一環として、私たちは長期環境ビジョンに基づいて2030年までに2018年度比 CO₂排出量50%以上削減達成に向けた取り組みを推進しており、SBT(Science Based Target)へのコミットメントを行いました。今後、認定を取得するための準備をすすめます。また、将来的な技術革新にあわせて中長期のCO₂排出量削減計画を適宜更新していきます。

再生可能エネルギー利用の推進

キッコーマングループでは、各部門の使用電力を「再生可能エネルギー由来」のものに切り替えています。
これまでにキッコーマン野田本社、キッコーマン中央研究所、キッコーマン総合病院、生産工場などで使用する電力を順次切り替えており、国内外で多くのCO₂排出量を削減しています。また、工場の屋根などに設置した太陽光発電設備(太陽光パネル)で、太陽光(エネルギー)からクリーンな電力を作り出し、この電力を生産活動に利用することにより、CO₂排出量の削減に努めています。

エネルギー効率の向上

生産部門では、製造方法、設備類の見直しを通して、温室効果ガスの削減に努めています。蒸気をつくりだすためのボイラー群の稼動台数管理と制御のしくみを根本的に見直すことで、ボイラーの発停回数を削減させ、大幅なエネルギー使用量の削減と、それに伴うCO₂排出量の削減を実現しました。またオフィス部門では、夏期・冬期の冷暖房の室温管理(夏期28℃、冬期20℃)、照明機器の間引き、不使用時の消灯、OA機器などの管理強化、会議のリモート化、エコドライブの徹底、低燃費車種・ハイブリッド車種の導入などの施策を推進しています。

温室効果ガス削減に関するその他の取り組み

キッコーマングループでは、再生可能エネルギー電力の導入やエネルギー効率向上以外にもエネルギー源の見直しを通して、温室効果ガスの削減に努めています。蒸気をつくるために各拠点で使用している重油ボイラーを、CO₂排出量がより少ないガスボイラーに切り替える設備更新工事を推し進めています。

森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み

キッコーマングループでは、持続可能な調達方針のもとに森林資源利用ガイドラインを定め、森林破壊防止に貢献することをめざした活動を行っています。豆乳製品に使用する紙容器にはFSC認証を取得した紙を使用しており、また、各拠点では、原則としてFSC認証紙やPEFC認証紙など、違法伐採による生態系の破壊や森林減少の少ない、環境に配慮したパルプを原料とした事務用紙の購入をすすめています。

気候変動に関する情報開示の推進

2014年度から「CDP 気候変動質問書」に回答し、自社の環境保全活動、特に事業活動に伴うCO₂の排出量の削減などの取り組みが世界的にどのような水準にあるのかを客観的に把握するためのツールとして活用しています。また、「コーポレートレポート」や当社ホームページ(環境への取り組み)において、キッコーマングループの環境保全活動をまとめて公表しています。さらにTCFDへの賛同をして推進してまいります。

適応対策およびレジリエンスの向上

キッコーマングループでは、水環境を保全することの重要性を強く認識しており、生産活動にともなって発生する、排水の、BOD、CODなどの水質基準値に、法定基準よりも厳しい自主基準を設定し、製造工程や機材の見直し、効率的な施策を通して、生産拠点(工場)周辺の水環境の保全に努めています。