※「全国消費者団体連絡会」を追加し賛同団体数を290件から291件に修正しました(2021/4/21 )

 

パリ協定を実現する野心的な2030年目標を日本でも

 

「45%を超え、50%削減へのチャレンジを」

気候変動イニシアティブ(JCI)は、本日、パリ協定を実現する野心的な2030年目標を日本政府に求めるJCIメッセージ(別紙1)を公表しました。このメッセージには、291団体(企業 208、自治体 22、その他団体・NGOなど 60)が賛同し、名を連ねています(別紙2)。本メッセージの公表にあたり、末吉竹二郎JCI代表は、菅総理大臣、茂木外務大臣、梶山経済産業大臣、小泉環境大臣に対し、「45%を超え、50%削減へのチャレンジを」を求める書簡を送りました(別紙3)。

現在、政府では温室効果ガス削減目標(NDC)強化に関する議論が行われています。EUは既に昨年、2030年までの削減目標を40%から55%に強化し、米国も4月22日に開催する気候サミットにあわせて50%への大幅な強化を予定していると報道されています。JCIのメッセージは、気候危機の回避に向け、日本の削減目標を現在の26%から、50%、55%という削減をめざす欧米に匹敵する、先進国としての役割と責任にふさわしい意欲的なレベルにまで強化することを求めるものです。

約140社の大企業、22自治体を含む291団体のメッセージ

日本企業が個々の社名を明らかにして、2030年度削減目標を欧米に匹敵する意欲的なレベルまでの引き上げを求めることは初めてです。この中には、IT、素材、化学、機械、鉄鋼、製薬、通信、海運、食品、小売、住宅・建築、土木、都市開発、金融・保険など広範な分野で日本の代表する大企業約140社が含まれています。また地域経済を支える全国の中小企業280社が構成する全国組織「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」も賛同しています。
地方自治体では、東京都、長野県、徳島県、札幌市、京都市、横浜市、大阪市など22自治体が名を連ねました。更に、全国で約3000万人の消費者が参加する日本生活協同組合連合会などの消費者団体、創価学会などの宗教団体、大学・研究機関、NGOなど多様な分野の団体が賛同に加わっています。これらの賛同する企業や団体等の顔ぶれは、日本社会の縮図であり、日本を代表する真の声といっても決して過言ではありません。
気候変動イニシアティブに参加する日本の非政府アクターは、日本政府に対し、パリ協定を実現する野心的な2030年目標を早急に決定することを求めます。

 

 

別紙1 JCIメッセージ PDF ※4/19発表時点の290団体のままになっています。
別紙2 メッセ―ジ賛同団体一覧 PDF
※「全国消費者団体連絡会」を追加し290件から291件に修正しました(2021/4/21 )。
別紙3 総理大臣、外務大臣、経済産業大臣、環境大臣あて書簡 PDF ※4/19発表時点の290団体のままになっています。

 


別紙1 JCIメッセージ

 

■気候変動イニシアティブからの日本政府へのメッセージ

 

パリ協定を実現する野心的な2030年目標を日本でも

 

IPCCは1.5℃度目標実現のためには、2030年までに約45%の排出削減が必要と報告しています。45%は世界全体の削減目標ですから、先進国にはより高い削減が必要と指摘されています。EUは昨年、2030年までの削減目標を40%から55%に強化し、米国も50%への大幅な強化を予定しています。私たちは、日本でも温室効果ガス削減目標(NDC)を現在の26%から、すくなくとも45%以上で、50%、55%という削減をめざす欧米に匹敵する、先進国としての役割と責任にふさわしい野心的なレベルまで強化することを日本政府に求めます。また、再生可能エネルギーを2030年に40~50%まで拡大し、石炭火力など化石燃料への依存を減らすことにより、この削減目標の達成をめざすことを求めます。

熱波、山火事、干ばつ、洪水など、世界各地で気候変動が甚大な被害をもたらしています。グテーレス国連事務総長は、現在の各国の削減目標は、パリ協定を実現し気候危機を回避するために必要な水準にはほど遠いと指摘し、主要排出国に対し、より高い目標を今年11月のCOP26までに提出するよう求めています。

気候変動イニシアティブのメッセージには、290の日本の企業、自治体、団体・NGOなどの非政府アクターが賛同しています。その中には、各分野で日本を代表する大企業、地域経済を支える全国の中小企業、北海道から九州までの自治体、更に消費者団体、宗教団体、大学・研究機関、NGOなど幅広い団体が含まれています。私たちは、日本政府に対し、IPCCの提起に応え、パリ協定を実現する野心的な2030年目標の設定を求めます。

 


別紙2 メッセ―ジ賛同団体一覧

 

賛同団体⼀覧(あいうえお順)

(計 291団体 うち 企業 208、⾃治体 22、その他団体・NGOなど 61)

※全国消費者団体連絡会を追加し、計290団体から291団体に更新しました(2021年4月20日)。

企業(計 208)

AURA ARCHITECTS ソニーグループ
アサヒグループホールディングス ソフトバンクグループ
アジアゲートウェイ SOMPOアセットマネジメント
アシックス SOMPOホールディングス
味の素 第一三共
アスクル 第一生命ホールディングス
アドバンテスト ダイセキ
afterFIT 大東建託
尼崎信用金庫 大日本住友製薬
アミタホールディングス 太陽油脂
アムンディ・ジャパン 大和ハウス工業
アンリツ 高砂熱学工業
iiie 髙島屋
イー・コンザル 竹中工務店
イーズ ダッソー・システムズ
イースクエア 脱炭素化支援
イオン Dutch – Japanese Maritime Desk
イオンモール 田辺三菱製薬
いちごアセットマネジメント 地域計画建築研究所
伊藤精密工具製作所 中外製薬
イトーキ DIC
ウォータースタンド DSM
ヴォンエルフ DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン
A.L.I. Technologies TBM
エーザイ 帝人
AGC テクノアソシエ
エクイノール デジタルグリッド
エクソル 電通
エコエアソリューション 東急
エコスタイル 東急建設
エコ・プラン 東急不動産ホールディングス
エコプラン 東京製鐵
エコワークス トーカドエナジー
SCSK 戸田建設
SBエナジー 戸田工業
エスペック ナブテスコ
エッジ・インターナショナル 南海化学
エナジー311 ニコン
エネルギー応用技術研究所 西松建設
荏原製作所 日軽パネルシステム
エフピコ 日清食品ホールディングス
MHIパワーエンジニアリング ニッセイアセットマネジメント
MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス ニップン
エムシープランニング 日本電気
エレビスタ 日本特殊陶業
大川印刷 日本郵政グループ
大塚商会 日本郵船
大林組 日本ウエスト
オカムラ 日本たばこ産業
沖電気工業 日本パレットレンタル
OKYA 日本プラスト
小田原かなごてファーム ニューラル
office 3.11 野村総合研究所
オムロン 野村不動産投資顧問
花王 パイオラックス
カゴメ パタゴニア日本支社
川崎汽船 パナソニック
協発工業 パレット
極東開発工業 ピコットエナジー
キリンホールディングス ひとしずく
グリーナー・スペース・プランニング フォスター電機
グリーンパワー工業 ふくしま新聞店
グリーンピープルズパワー 富国生命投資顧問
栗田工業 フジクラ
グリッド&ファイアンス・アドバイザーズ 富士通
コーセー 富士フイルムホールディングス
国際航業 ブリヂストン
コニカミノルタ ブルードットグリーン
小林製薬 古河電気工業
栄鋼管 ベネッセホールディングス
サッポロホールディングス ポーラ・オルビスホールディングス
サントリー食品インターナショナル 前田建設工業
サントリーホールディングス 前田道路
サンメッセ 丸井グループ
三洋商事 三井住友建設
サンライズ 三井住友トラスト・ホールディングス
CSRデザイン環境投資顧問 三井不動産
シークス 三菱地所
J.フロント リテイリング 宮城衛生環境公社
ジェネックス 未来創造部
塩野義製薬 みんな電力
滋賀銀行 明治ホールディングス
しずおか未来エネルギー 明電舎
自然電力グループ 森永乳業
シチズン時計 八千代エンジニヤリング
島津製作所 八基通商
ジャパン・リニューアブル・エナジー 矢野経済研究所
シュローダー・インベストメント・マネジメント ヤマト住建
商船三井 ユニ・チャーム
シン・エナジー ヨロズ
信金中央金庫 ライオン
新生銀行 リコー
鈴田峠農園 リコーリース
住友ゴム工業 リニューアブル・ジャパン
住友林業 ルネサスエレクトロニクス
セイコーエプソン REXEV
積水化学工業 ヴィザーヌ
積水ハウス レンゴー
ゼック レンドリース・ジャパン
Zホールディングス ローム
ゼネシス Waara
セブン&アイ・ホールディングス YKK
ソーラーワールド ワコム
ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン ワタミ

 

自治体(計22)

生駒市 札幌市
大阪市 滋賀県
小田原市 世田谷区
鹿児島県 東京都
鹿児島市 徳島県
神奈川県 豊中市
川崎市 長野県
北九州市 福岡市
京都市 松山市
神戸市 山梨県
堺市 横浜市

 

その他団体・NGO(計61) ※2021/4/20 全国消費者団体連絡会を追記

アースライフネットワーク 生活協同組合コープかごしま
アクト・ビヨンド・トラスト 生活協同組合ユーコープ
上田市民エネルギー 聖心女子大学 グローバル共生研究所
うつくしまNPOネットワーク 世界環境改善連合
ウッドマイルズフォーラム 世界自然保護基金ジャパン
エコワーク実践塾 全国消費者団体連絡会
エシカル協会 創価学会
SLSV CES 研究所 そらべあ基金
エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議 太陽経済の会
大磯エネシフト 地球温暖化防止全国ネット
大阪YMCA 地球環境市民会議
オフィスTMC 地球環境戦略研究機関(IGES)
環境エネルギー政策研究所 千葉商科大学
環境金融研究機構 電気自動車普及協会
環境文明21 徳島地域エネルギー
環境ベテランズファーム 日本気象環境機関
京都佛立ミュージアム 日本キリバス協会
Climate Youth Japan 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会
グリーンビルディングジャパン 日本生活協同組合連合会
国際3E研究院 日本溶剤リサイクル工業会
コレクティブ・アクション パルシステム生活協同組合連合会
サークルおてんとさん Peace & Nature
埼玉県消費者団体連絡会 ピースボート
サステナビリティ日本フォーラム フォーエヴァーグリーン
CDP Worldwide-Japan 福井小水力利用推進協議会
自然エネルギー財団 北海道グリーン購入ネットワーク
自然エネルギー市民の会 北海道グリーンファンド
自然エネルギーネットまつもと 北海道再生可能エネルギー振興機構
持続可能な森林フォーラム 本門佛立宗
循環型社会研究会 more trees
消費者市民社会をつくる会

 


別紙3 総理大臣、外務大臣、経済産業大臣、環境大臣あて書簡

 

内閣総理大臣 菅 義偉 様
外務大臣 茂木 敏充 様
経済産業大臣 梶山 弘志 様
環境大臣 小泉 進次郎 様

45%を超え、50%削減へのチャレンジを

気候変動イニシアティブ(JCI)は、本日、「パリ協定を実現する野心的な2030年目標を日本政府に求めるJCIメッセージ」(別紙)を公表しました。このメッセージには、290団体(企業 208、自治体 22、その他団体・NGOなど 60)が賛同し、名を連ねています。
私は、JCIメッセージの公表にあたり、日本政府に対し、45%を超えて、50%削減を目指すことを求めます。
ご承知のように、EUは既に昨年、2030年までの削減目標を40%から55%に強化し、米国も4月22日に開催する気候サミットにあわせて50%への大幅な強化を予定しています。政府におかれては、日本の削減目標を50%、55%という削減をめざす欧米に匹敵する、先進国としての役割と責任にふさわしい意欲的なレベルにまで強化することを求めます。

日本企業が個々の社名を明らかにして、2030年度削減目標を欧米に匹敵する意欲的なレベルにまで引き上げることを求めるは初めてです。この中には、IT、素材、化学、機械、鉄鋼、製薬、通信、海運、食品、小売、住宅・建築、土木、都市開発、金融・保険など広範な分野で日本の代表する大手企業約140社が含まれています。また地域経済を支える全国の中小企業280社が構成する全国組織「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」も賛同しています。
地方自治体では、東京都、長野県、徳島県、札幌市、京都市、横浜市、大阪市など22自治体が名を連ねました。更に、全国で約3000万人の消費者が参加する日本生活協同組合連合会などの消費者団体、創価学会などの宗教団体、大学・研究機関、NGOなど多様な分野の団体が賛同に加わっています。これらの賛同する企業や団体等の顔ぶれは、日本社会の縮図であり、日本を代表する真の声といっても決して過言ではありません。

気候危機の回避に向け、日本が世界の中で果たすべき積極的な役割を果たし、国際社会の信頼を得られるよう、意欲的な2030年目標の決定を要請いたします。

2021年4月19日

気候変動イニシアティブ代表 末吉竹二郎


 

2021年4月22日、日本政府の2030年度46%目標発表を受けての末吉JCI代表コメント