欧州は競争力・エネルギー安全保障・脱炭素をどう実現するのか:欧州戦略と日本への示唆

近年、欧州連合(EU)は、気候変動への対応、エネルギー安全保障の強化、そして経済競争力の向上に向けて、より統合的な政策を推進しています。地政学的緊張の高まりや資源制約の深刻化を背景に、EUは欧州グリーンディールを柱とする様々な政策や法令の展開を通じて、産業競争力の強化と持続可能で強靭な経済への移行の加速を両立させるための取り組みを進めています。炭素国境調整メカニズム(CBAM)をはじめとするサステナビリティ関連政策は、企業経営や投資判断、サプライチェーンのあり方に大きな影響を与えており、世界のビジネス環境を大きく変えつつあります。

本セミナーでは、2022年から駐日EU大使を務めてきたジャン=エリック・パケ大使が、日本での任期を終えるにあたり、欧州の戦略がどのように進化してきたのか、またそれが日欧協力にどのような意味を持つのかについて語ります。また、経済成長、エネルギー安全保障、脱炭素の同時実現に向けて、政府、企業、市民社会が果たすべき役割を考えるとともに、欧州の経験から日本が何を学び、日欧がどのような連携を深めていけるのかについて議論します。

日時:2026年7月17日(金)15:00~17:00(14:30 受付開始・開場)
開催形式:会場のみ
会場:イイノカンファレンスセンター ルーム B
所在地:東京都千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング4階  アクセス
参加費無料・要事前登録:お申込みはこちら
言語:日英同時通訳あり
主催:気候変動イニシアティブ (JCI)


◇プログラム(6月15日現在。敬称略。変更の可能性があります。)

1. 基調講演
ジャン=エリック・パケ 駐日欧州連合(EU)大使

2. Q&A

3. パネルディスカッション 
ジャン=エリック・パケ 駐日欧州連合(EU)大使
後藤 恵陸 自然エネルギー財団 研究員
小西 雅子 WWFジャパン 専門ディレクター(環境・エネルギー)・昭和女子大学院 客員教授 兼務
原田 卓哉 CDP Worldwide-Japan ディスクロージャー APAC ヘッド

モデレーター:調整中

4. 閉会挨拶 
加藤 茂夫 気候変動イニシアティブ共同代表


登壇者プロフィール(プログラム順)

 

ジャン=エリック・パケ
駐日欧州連合(EU)大使

ジャン=エリック・パケは、2022年秋より駐日欧州連合(EU)大使を務める。パケ大使はこれまで欧州委員会でさまざまな役職を歴任し、多様な分野でEUの政策形成に貢献してきた。2018年~2022年まで研究・イノベーション総局長として、「欧州イノベーション会議」の創設に関わり、主要な環境・社会・経済上の課題の解決を目指す複数の「EUミッション」の立ち上げなど、研究・イノベーション分野における組織を挙げた取り組みを推進した。欧州近隣政策・拡大交渉総局西バルカン局長や駐モーリタニアEU大使(2004~2007年)を務め、豊富な国際経験を積む。2015年~2018年まで、欧州委員会の副事務総長(より良い規制・政策調整担当)として、「欧州グリーンディール」に関する全ての政策分野を担当した。
欧州横断運輸ネットワーク(TEN-T)政策の立案を主導し、欧州の輸送インフラ政策や投資戦略、単一欧州鉄道領域および内陸水路・港湾政策も担当した。
業務においては、常に共創と組織的な変革を意思決定プロセスの中心に据え、また公共政策の課題設定に一般市民がより関与すべきだとの信念を持つ。
後藤 恵陸
自然エネルギー財団 研究員

2024年より自然エネルギー財団に勤務。専門は気候変動政策および産業脱炭素化。ケンブリッジ大学で学士号を取得後、パリ政治学院(Sciences Po Paris)と東京大学のデュアル修士課程を修了し、エネルギー・環境分野の公共政策を専攻した。現在は自然エネルギー財団において、鉄鋼産業の脱炭素化に関する研究に従事し、低炭素製鉄技術の導入シナリオやコスト分析を行っている。また、EUの産業・気候政策について、持続可能な製品政策や産業脱炭素化支援策を中心に調査・分析している。
小西雅子
WWFジャパン 専門ディレクター(環境・エネルギー)
昭和女子大学院 客員教授 兼務

中部日本放送アナウンサーなどを経て、2005年に国際NGOのWWFジャパンへ。専門は国連における気候変動国際交渉及び環境・エネルギー政策。2002年国際気象フェスティバル「気象キャスターグランプリ」受賞。環境省中央環境審議会委員。環境省カーボンプライシングの活用に関する小委員会委員。近著『気候変動政策をメディア議題に―国際NGOによる広報の戦略』(ミネルヴァ書房2022)、『地球温暖化を解決したい―エネルギーをどう選ぶ?』(岩波ジュニアスタートブックス2021)など。博士(公共政策学・法政大)。米ハーバード大修士課程修了。気象予報士。
原田 卓哉
CDP Worldwide-Japan ディスクロージャー APAC ヘッド

2020年にReporter Servicesの担当としてCDPに入職して以来、アカウントマネジャーとして2024年にかけて、気候変動、フォレスト、水セキュリティの分野で日本企業の環境に関する情報開示及び取組改善を支援。2023年には、CDPサプライチェーンの業務にも参画し、サプライチェーンを通じた情報開示・取り組みを促進。2025年7月からはディスクロージャー部門のAPACヘッドとして、日本を含むアジア太平洋地域全体のCDPを通じた情報開示を統括。サステナビリティ・マネジメント 修士課程修了
加藤 茂夫
気候変動イニシアティブ共同代表

株式会社リコーで欧州事業、本社統括に従事したのち、2015年からサステナビリティ担当役員として、脱炭素宣言、日本企業として初のRE100参画を実現。 事業活動とSDGsを同軸化するESG経営への変革をリード。その後、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)の共同代表、 World Environment Center(WEC、本部米国)やグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)の理事として、気候変動問題を中心に企業・産業界の社会課題解決への貢献を牽引。外務省の「気候変動に関する有識者会合」のメンバーに加わる。末吉竹二郎氏ととともに、日本の幅広い非国家アクターのネットワーク創設を提唱し、2018年7月、気候変動イニシアティブ(JCI)設立に貢献、2023年3月より現職。