7月9日、KDDI株式会社を訪問し、再生可能エネルギー調達やデータセンターの脱炭素化に関する取り組みについてお話を伺いました。

同社は、2030年度末までにKDDI単体の使用電力の50%を「追加性のある再生可能エネルギー」で調達する目標を掲げています。自社での再エネ電源開発とバーチャルPPAを組み合わせながら、着実に取り組みを進めています。

2023年1月にKDDIグループのエネルギー事業会社として設立したauリニューアブルエナジーが運転する埼玉県熊谷市の太陽光発電所(写真提供:KDDI株式会社)

特に印象的だったのは、太陽光だけでなく陸上風力のバーチャルPPAを積極的に導入している点です。基地局およびデータセンターは24時間稼働しているため、昼間中心に発電する太陽光だけでは需要と一致しません。風力を組み合わせることで、より実際の電力需要に近い再エネ調達を目指しているとのお話がありました。

また、AIの普及による今後の電力需要の増加が指摘される一方、GPUをはじめとする技術の進歩や省エネの発展も見込まれます。実際に需要がどこまで増えるかは不確実性が高いため、さまざまな選択肢を準備していくことが重要だとおっしゃっていました。

脱炭素や再エネに関する企業等の動向を報道するニュースが多い中、それらの適切な解釈を社内に伝えていくこともミッションだと言います。企業ヒアリングも行いながらその情報を当該ニュースと併せて経営層に届ける活動も定期的に行っているそうです。

同社は2025年度中に世界中のデータセンターで使用する電力の100%を再エネ化する目標を達成しました。引き続きKDDIグループ全体で省エネや再エネ化の取り組みを行い、次は2030年度のカーボンニュートラルをめざすとのことです。

KDDIグループのデータセンター:Telehouse London Docklands North Two(左)大阪堺データセンター(右)(写真提供:KDDI株式会社)

さらに、日本では他に先駆けてTNFD対応を始めたほか、他社と連携し太陽光発電開発の候補地における生物多様性を評価する取り組みも進めています。

今回の訪問では、再エネ調達の拡大に向けた現実的な課題と向き合いながらも、中長期的な視点で着実に取り組みを進めるKDDIの姿勢を伺うことができました。

【参考リンク】

KDDI株式会社 環境保全計画「KDDI GREEN PLAN」

KDDIとJパワー、3件目となる陸上風力発電所に係るバーチャルPPAを締結

全世界のKDDIデータセンターで再生可能エネルギー100%達成