2020年12月11日(金)、気候変動イニシアティブ(JCI)のメンバー企業6社(ソニー、日本電気、日立製作所、キリンホールディングス、味の素、野村総合研究所)の執行役員などが小泉進次郎環境大臣と会談し、政府の2050年カーボンニュートラル宣言後の気候変動対策の推進について、意見交換を行いました。またJCI事務局からは、JCIが開始する新たな取組み、「JCI Race to Zero Circle」についての紹介を行いました。

小泉大臣は、冒頭の発言で、「日本の2050年カーボンニュートラルは後戻りしない不可逆的な流れだ。これを法的にも裏付けようと思っている。企業にとっては投資の予見性が重要だと思うが、ご心配なく脱炭素化への投資をしてほしい」と述べました。また、直前の記者会見で公表したカーボンプライシングの検討再開に触れ、「経済界は反対だという大雑把な見方があるが、そうではないと思っている。JCIの企業からも、経済のためにカーボンプライシングが必要、という声をあげてほしい」と発言しました。

これを受け、参加した6社からは、自社の取組みの紹介や政府への要望を述べました。この中では、日本でも安価な再生可能エネルギーを大量に供給することが必要という指摘や、社内で投資の最適化を図るためにインターナルカーボンプライシングを導入している、などの紹介がありました。

会合の最後に、小泉大臣からは、「2050年カーボンニュートラルの宣言後、もっぱらイノベーションの話が盛んになっているが、肝心なのは2030年までの削減だ。まだ見ぬ技術革新に期待するのではなく、今日紹介のあったような今ある技術を社会に実装して削減をすることが重要だ」と発言しました。

今後も継続的にJCIと小泉大臣との会談を行うなど、引き続きの協力を約束して、会合を終了しました。

■会合日時・場所:
日時:令和2年12月11日(金) 11:15~12:00
場所:環境省第一会議室(22階)

■参加者(50音順):
【JCIメンバー企業】
神戸 司郎  ソニー株式会社 執行役 専務
清水 茂樹  日本電気株式会社 執行役員兼CSCO(チーフサプライチェーンオフィサー)
高橋 和範  株式会社 日立製作所 サステナビリティ推進本部 副本部長
溝内 良輔  キリンホールディングス株式会社 常務執行役員
森島 千佳  味の素株式会社 執行役員 コミュニケーション部門&サステナビリティ―推進部担当
横山 賢次  株式会社野村総合研究所 常務執行役員

【JCI代表・事務局】
末吉竹二郎  JCI代表、国連環境計画・金融イニシアティブ特別顧問
大野 輝之 自然エネルギー財団 常務理事
森澤 充世  CDP Worldwide-Japan ディレクター
山岸 尚之  WWFジャパン 気候エネルギー・海洋水産室長