
気候変動イニシアティブ(JCI)は、下記の政策提言への賛同を、日本のすべての⾮政府アクターの皆さまから募集します
<締切:2026年10月19日(月) 23:59>
国際情勢の不安定化やエネルギー価格の変動が続く中、日本は輸入化石燃料への過度な依存から生じるエネルギー安全保障上のリスクに直面しています。同時に、熱波や豪雨、干ばつなど気候危機の影響は深刻化しており、脱炭素化に向けた取組の加速も急務となっています。
こうした状況を踏まえ、JCIは、日本が再生可能エネルギーへの転換を加速し、エネルギー安全保障の強化、脱炭素、持続可能な経済成長の同時実現を目指すべきとの考えから、日本政府への提言を発表します。
本提言では、以下の4つの政策課題への取組を求めています。
1. エネルギー自立を実現する
2. 電化による脱炭素化を加速する
3. 分散型エネルギーシステムで強靭な社会をつくる
4. 再生可能エネルギー転換への投資を促進し、競争力を高める
これらを実現するためには、政府だけでなく、企業、自治体、NGO/NPOなど多様な非政府アクターが方向性を共有し、ともに行動することが不可欠です。
多くの皆様のご賛同を心よりお待ちしております。
■提言
JCIから日本政府への提言
輸入化石燃料への過度な依存から早期脱却し、
再生可能エネルギーへの転換を柱に、
エネルギー安全保障・脱炭素経済の実現を
日本は今、国際情勢や価格変動の影響を受けやすい輸入化石燃料への過度な依存から早期脱却し、エネルギー安全保障、脱炭素、持続可能な経済成長を同時に実現するための政策転換を進める重要な好機を迎えています。この機会を活かすことが、日本の将来のリスクを低減し、持続的な成長につながります。
同時に、気候危機はかつてない深刻さで現実化しています。日本を含む世界各地で頻発する熱波や豪雨、干ばつなどは、人々の生命や健康、企業活動や投資環境、生態系を含む自然システム全体の安定性を今まさに脅かしています。この危機認識は、政府や非政府の立場を超えて共有されるべき出発点です。
こうした課題に対応するためには、再生可能エネルギーへの転換を軸に、省エネルギーや電化を進め、化石燃料から早期に脱却していくことが必要です。実際に欧州をはじめ各国では、再生可能エネルギー、送電網、蓄電池への投資を加速し、脱炭素、エネルギー安全保障、競争力強化を同時に進めています。
これらの実現には、政府と非政府アクターが連携し、社会全体で取り組むことが不可欠です。私たちJCIメンバーは、日本の非政府アクターの連合体として、多様な主体との意欲的な協働を通じ、このエネルギー転換を進める準備ができています。
私たちは、政府とこの課題認識と方向性を共有し、次に掲げる4つの政策課題にともに取り組むことを提案します。
1. エネルギー自立を実現する
日本のエネルギー自給率は16.4%にとどまり、2024年の化石燃料等の輸入額は 24.2兆円と、自動車など輸送用機器の輸出額を上回りました。化石燃料への依存を低減しエネルギー自立を実現するには、国内で生産できる再生可能エネルギー比率を高めることが不可欠です。
そのためには、日本国内に豊富に存在する再生可能エネルギー資源を、自然環境との調和を図りながら、最大限に活用できる制度・市場環境を整備する必要があります。また、再生可能エネルギー開発に関する規制改革や地域での合意形成を進めるべきです。
さらに、太陽光と風力という変動する再生可能エネルギーを安定的に活用できるよう、送電線や蓄電池の増強、デマンドマネジメントを推進することは、自立したエネルギーシステムを実現する基盤です。
2. 電化による脱炭素化を加速する
電力は再生可能エネルギーの導入拡大によって最も早く脱炭素化できるエネルギーです。輸送、建築物、産業分野で電化を進めることで、社会全体の温室効果ガス排出量を効率的に削減し、エネルギー効率向上によるコスト削減もできます。再生可能エネルギーでの電化が進めば、化石燃料輸入を減らすこともでき、エネルギー安全保障の強化にも寄与します。こうした点に着目し、COP31議長国は、世界の最終エネルギー需要に占める電力の割合を2035年までに35%へ高める国際目標を提案しています。
電化を進める上で中心的な技術であるヒートポンプは、日本企業が世界的な競争力をもつ分野であり、世界のエネルギー転換に大きく貢献することができます。そのため、日本のエネルギー転換の柱として、再生可能エネルギー拡大、省エネルギーに並んで、電化を明確に位置付けるべきです。家庭や業務部門で進む冷暖房と給湯の電化を加速し、産業部門での電化を本格化するため、エネルギー基本計画やGX2040ビジョンにおいて電化目標を設定し、達成時期と実施策を示すことが必要です。
3. 分散型エネルギーシステムで強靭な社会をつくる
再生可能エネルギーは地域に分散して導入できるため、大規模発電所に依存する集中型システムと比べ、災害や設備トラブルが発生した場合でもエネルギー供給を維持しやすく、社会全体のレジリエンスを向上させます。
また、住宅、工場、倉庫、商業施設、駐車場などへのオンサイト太陽光発電の設置は、都市のレジリエンスを高めます。
住宅・建築物への設置、コーポレートPPAの導入に加え、耕作放棄地を再生して農業と太陽光発電を両立するソーラーシェアリングでも、各地で優れた実例が生まれています。こうした企業や自治体などによる多様な好事例の知見を全国に拡散することで、地域に根差した再生可能エネルギーの導入を加速することが重要です。
4. 再生可能エネルギー転換への投資を促進し、競争力を高める
再生可能エネルギーへの転換は、輸入化石燃料への支出を国内投資や雇用創出へと振り向ける機会です。発電事業や関連産業の拡大は地域経済を活性化し、持続的な経済成長に貢献します。また世界では、再生可能エネルギーへのアクセスが企業の立地や投資判断を左右する重要な要素となっています。さらに、安定した価格で再生可能エネルギーを調達できる環境は、企業の中長期的な投資判断や設備投資を後押しするとともに、日本の産業競争力の向上や投資誘致にもつながります。
そのためには、事業者や投資家が長期的な見通しを持って投資できる環境が不可欠です。政府は太陽光発電、風力発電などの長期的な導入目標に加え、その実現へのロードマップを明確化すべきです。また、送配電網の先行的な整備計画や系統接続の見通しを早期に示し、再生可能エネルギー設備や関連インフラの許認可手続きの効率化・迅速化を進め、予見可能な投資環境を整備することが求められます。
■賛同方法
①気候変動イニシアティブ(JCI)の参加団体の場合
(JCIに未参加の場合は、②におすすみください)
下記フォームに必要事項をご記入の上、送信してください。
→賛同フォーム
賛同フォームにアクセスできない場合は、メッセージに賛同する旨を下記項目とともに、register@japanclimate.orgまでメールにてお送りください。事務局が代理でフォームに入力いたします。
メール件名:賛同します(団体名)
記載項目:
– 参加団体名(日本語)
– ご担当者情報
・氏名
・部署名
・メールアドレス
・電話番号
– ご所属部署電話番号(ご担当者と連絡が取れない場合に備え、ご記入をお願いいたします。ご担当者電話番号と同じ場合は記入不要です。)
②気候変動イニシアティブ(JCI)に未参加の場合
下記フォームより、まずJCI参加をお申込みください。
JCI事務局から参加承認のお知らせ後、①の賛同フォームよりご賛同をお願いします。
JCI参加フォームはこちら
※なお、JCIへの参加や宣言への賛同に関し、費用のご負担はありません。
■賛同募集締切日時: 2026年10月19日(月)23:59
■賛同団体名の発表: 2026年11月5日(木)にJCIウェブサイトに公表・プレスリリース。政府にも提出予定。