本セクションでは、脱炭素経営や気候変動対策に取り組む企業・自治体・大学などを対象に、温室効果ガス排出量の算定、脱炭素目標の設定、再生可能エネルギー導入、環境情報開示、ネットワーク参加など、目的別に活用できる国内外の団体・イニシアティブ、情報源を紹介します。
各組織の状況や検討段階に応じて、必要な情報にアクセスする際の参考としてご活用ください。

1. 排出量を測る・算定する

GHG プロトコル(温室効果ガス排出量算定の国際基準)

目的:温室効果ガス排出量を国際基準に従って算定したい。

対象:企業・自治体

概要:GHG プロトコルは、温室効果ガス排出量算定と報告に関する世界で最も広く使われている国際的な統一基準です。Scope1・2・3の定義や算定方法を体系化しており、SBTiやCDPなど多くの国際団体による目標設定・開示枠組みで参照されています。企業のサステナビリティ開示においても、国際的に広く用いられる算定基準です。GHGプロトコルは 世界資源研究所(World Resources Institute – WRI)と持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development – WBCSD)が共同で策定・管理しています。

参考リンク:
GHG Protocol公式ページ(英語)

2. 脱炭素目標を設定・国際基準に整合させる

SBTi(Science Based Targets Initiative)

目的:自社の中長期的な排出削減目標を科学に基づく国際基準で1.5度目標に整合させたい

対象:企業・金融機関

概要:SBTi (Science Based Targets Initiative) は、企業や金融機関が科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標(SBT: Science-based Target)を設定することを支援、認定する国国際的な非営利団体です。世界で1万社以上、日本でも2,000社以上が参加しています(2026年1月現在)。

参考リンク:
SBTi公式ページ(英語)
WWFによる紹介ページ

3. 省エネルギー推進・再生可能エネルギー導入を進める

RE100 / EP100 / EV100

目的:電力・エネルギー利用の脱炭素化を具体的に進めたい・脱炭素への取り組みを国際的に発信したい。

対象:企業

概要:RE100 / EP100 / EV100は、企業が事業活動において、再生可能エネルギー100%利用・エネルギー効率倍増・輸送手段の100%ゼロエミッション化にコミットし、その達成に取り組むための国際イニシアティブです。The Climate Groupが運営し、日本では日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が国内の参加企業を支援しています。

参考リンク:
RE100・EP100・EV100 国際企業イニシアチブについて

再エネ100宣言 RE Action(アールイーアクション)

目的:使用電力の100%再生可能エネルギー化を宣言し、取り組みを進めたい。

対象:中小企業、自治体、学校、医療機関など

概要:再エネ100宣言 RE Action(アールイーアクション)は、中小企業、自治体、学校、医療機関などが、使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する意思を示し、行動をすすめるための国内の枠組みです。消費電力が50GWh未満など、RE100の対象外となる比較的中小規模の需要家も参加できます。一般社団法人再エネ100宣言 RE Action 協議会が運営しています。

参考リンク:
再エネ100宣言 RE Action

自然エネルギーユーザー企業ネットワーク(RE-Users)

目的:再エネ調達や制度動向を体系的に把握したい

対象:企業の環境・エネルギー調達部門の担当者

概要:自然エネルギー財団が運営する、再生可能エネルギー調達・利用を進める企業ネットワークです。制度動向や先進事例の共有・政策提言などを行っています。

参考リンク:
自然エネルギーユーザー企業ネットワーク

4. 環境情報開示を行う

CDP

目的:機関投資家・金融機関に向けて情報開示したい・取引先企業などからの環境情報開示要請に対応したい。

対象:企業・自治体

概要:気候変動、ウォーター、フォレスト、生物多様性、プラスチック、海洋などに関する環境情報の開示を促進する国際的な非営利団体です。世界統一のプラットフォームに開示されたデータは、投資家・金融機関や大手購買企業による投融資判断や企業評価、サプライヤーエンゲージメントにおける重要情報として広く活用されています。

参考リンク:
CDP公式ページ

5. ネットワークに参加して連携する

一般社団法人 日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)

目的:脱炭素経営を他の先進的企業と共に進めたい。

対象:企業

概要:一般社団法人日本気候リーダーズ・パートナーシップは、脱炭素社会の実現を目指す日本の先進企業によるネットワークです。政策提言や企業間連携を通じて、企業の気候変動対策をリードしています。

参考リンク:
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)

一般社団法人 エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議(エネ経)

目的:中小企業経営における脱炭素と企業経営の両立に取り組みたい。

対象:中小企業経営者

概要:一般社団法人 エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議は、中小企業の経営者が中心となり、再生可能エネルギーの普及やエネルギー転換の重要性を社会へ発信するネットワークです。エネルギー政策が企業活動や地域経済に与える影響を議論し、脱炭素化と持続可能な経済成長の両立を目指した提言・情報共有を行っています。

参考リンク:
エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議

一般社団法人 イクレイ日本

目的:脱炭素を推進する国内外の自治体と連携したい

対象:自治体

一般社団法人イクレイ日本は、世界2,500以上の自治体が参加する国際ネットワーク「ICLEI」の日本事務所です。日本の自治体の脱炭素化や持続可能なまちづくりを支援し、国際的な知見や最新動向を共有しています。また、日本国内の自治体同士の連携や、国際ネットワークとの橋渡しも行っています。

参考リンク:
イクレイ日本

フロンティア・ネットワーク

目的:脱炭素・再エネ導入・ESG経営を企業戦略に組み込みたい

対象:企業

概要:フロンティア・ネットワークは、脱炭素・再エネ・ESG経営に本気で取り組む日本国内企業が参加するネットワークです。ワークショップや有識者対話を通じて、サステナビリティ経営の最前線の知見・政策動向・実践ノウハウを共有しています。

参考リンク:
The Frontier Network(フロンティアネットワーク)

6. その他役立ち情報

スクール・パリ協定(WWFジャパン)

100カ国以上で活動している環境保全団体WWFネット―ワークの一つであるWWFジャパンが2008年から続けている気候変動の科学、国際動向、国内政策、企業の対応などを体系的に学べる勉強会シリーズです。各回の資料や動画が公開されています。

参考リンク:
スクール・パリ協定

グリーン・バリューチェーンプラットフォーム(環境省)

これから脱炭素経営に取り組みたい企業のためにデザインされた環境省が運営する企業の脱炭素経営を支援する情報プラットフォームです。 「知る・測る・減らす」の3ステップで、実務に即した情報が整理されています。

参考リンク:
グリーン・バリューチェーン プラットフォーム