気候変動対策の参考情報
日本国内で脱炭素経営を進める企業・自治体・団体に向けて、再生可能エネルギーの導入や温室効果ガス削減を後押しする国内外の団体やイニシアティブ、情報源を紹介します。気候変動対策の検討・実践にあたり、幅広いネットワークと最新知見にアクセスするための参考としてご活用ください。
1. 脱炭素目標の設定や開示に関する国際団体・イニシアティブ
SBTi(Science Based Targets initiative)
企業や金融機関が遅くとも2050年までにネットゼロを達成するために必要な温室効果ガス削減目標(SBT)を科学に基づき設定することを支援、認定する国際イニシアティブです。世界で1万社以上、日本でも2,000社以上が参加し、パリ協定に整合した目標設定のグローバル基準となっています。WWF、CDP、世界資源研究所(WRI)、国連グローバル・コンパクトの協働により2015年に設立し、2023年に法人化されました。
対象:自社の中長期的な排出削減目標を国際基準で1.5度目標に整合させたい企業
参考リンク:
WWFによる紹介ページ
SBTi公式ページ(英語)
CDP
気候変動、ウォーター、フォレスト、生物多様性、プラスチック、海洋などに関する環境情報の開示を促進する国際的な非営利団体です。世界統一のプラットフォームに開示されたデータは、投資家・金融機関や大手購買企業による投融資判断や企業評価、サプライヤーエンゲージメントにおける重要情報として広く活用されています。
対象:投資家・金融機関や顧客企業からの情報開示要請に対応したい企業・自治体、および自主回答希望企業
参考リンク:
CDP公式ページ
GHG Protocol(温室効果ガス排出量算定の国際基準)
企業・自治体・組織の温室効果ガス排出量算定と報告に関する世界で最も広く使われている統一基準です。Scope 1・2・3 の定義と算定手法を体系化し、SBTi や CDP、各国の算定制度の基盤にもなっています。WRI(World Resources Institute)とWBCSD(World Business Council for Sustainable Development)の共同イニシアティブとして運営されています。
参考リンク:
GHG Protocol公式ページ(英語)
2. 非政府アクター(企業・自治体・大学等)の国際団体・イニシアティブ
Race to Zero
気候ハイレベル・チャンピオン主導のグローバルキャンペーンで、企業・自治体・大学・投資家などの非政府アクターが2050年ネットゼロ達成に向けて行動することをコミットする枠組みです。JCIが2021年に立ち上げたJCI Race to Zero Circleは、Race to Zeroの公式パートナーとして登録されており、日本からの非政府アクターのRace to Zero参加を推進しています。
対象: 国際的なネットゼロコミットメントに参加したい企業・自治体・大学
参考リンク:
JCIウェブサイト内 Race to Zero紹介ページ
Race to Zero公式ページ(英語)
イクレイ日本
世界2,500以上の自治体が参加する国際ネットワーク「ICLEI」の日本窓口です。自治体の脱炭素化、再エネ導入、気候適応、持続可能な都市づくりを支援し、国際的な知見や最新動向を共有しています。日本国内の自治体同士の連携や、国際ネットワークとの橋渡しも行っています。
対象:自治体として体系的に気候行動を進めたい地方自治体
参考リンク:
イクレイ日本
America Is All In(参考:米国の非政府アクター連合)
米国内の州政府や都市、企業、大学などあらゆる非政府アクターが5000以上参加する気候アクション連合です。日本の企業・自治体は参加できませんが、国際的な非政府アクターのアクションの潮流を知るうえで参考になります。
参考リンク:
America is all in 公式ページ(英語)
3. 再生可能エネルギーの導入促進イニシアティブ
RE100/EP100/EV100
・RE100:使用電力を100%再生可能エネルギーに
・EP100:エネルギー効率を倍増
・EV100:車両・モビリティの電動化
企業が連携してコミットメントを示すことで、政策立案者・サプライヤー・投資家へ脱炭素化の重要性を発信しています。The Climate Groupが運営し、日本ではJCLPが参加企業の支援を行っています。
対象:脱炭素の取り組みへのコミットメントと行動を国際的に発信したい企業
参考リンク:
RE100・EP100・EV100 国際企業イニシアチブについて
再エネ100宣言 RE Action(アールイーアクション)
企業、自治体、学校、医療機関などが、使用電力を100%再生可能エネルギーに転換する意思を公に示し、行動を進めるための枠組みです。消費電力が50GWh未満など、RE100の対象外となる比較的中小規模の需要家も参加できることが特徴です。
対象:中堅企業、自治体、学校、医療機関など
参考リンク:
再エネ100宣言 RE Action(アールイーアクション)
自然エネルギーユーザー企業ネットワーク(RE-Users)
自然エネルギー財団が2018年に設立した、自然エネルギー調達・利用を拡大する企業ネットワークです。ニュースレターやセミナーを通じて、最新動向・制度変更・先進事例などを企業に提供しています。参加企業からの意見・要望を政府への提言にも反映し、再エネの利用拡大を後押ししています。
対象:再エネ調達や制度動向を最新かつ体系的に把握したい企業
参考リンク:
自然エネルギーユーザー企業ネットワーク
4. 企業グループ・政策提言
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)
持続可能な脱炭素社会の実現を目指す先進企業のグループです。政策提言やバリューチェーン全体の脱炭素化、社会へのソリューション提供などを通じて、企業による気候変動対策をリードしています。
対象:脱炭素経営を先進的に進めたい企業
参考リンク:
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)
エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議
企業経営者が中心となり、再生可能エネルギーの普及やエネルギー転換の重要性を社会へ発信するネットワークです。エネルギー政策が企業活動や地域経済に与える影響を議論し、脱炭素化と持続可能な経済成長の両立を目指した提言・情報共有を行っています。
対象:脱炭素と企業経営の両立に取り組む中小企業経営層
参考リンク:
エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議
The Frontier Network(フロンティア・ネットワーク)
脱炭素・再エネ・ESG経営に本気で取り組む日本国内企業が参加するネットワークです。ワークショップや有識者対話を通じて、サステナビリティ経営の最前線の知見・政策動向・実践ノウハウを共有しています。
対象: 脱炭素や再エネ導入、ESG経営を企業戦略に組み込みたい企業
参考リンク:
Frontier Network 公式サイト
5. 脱炭素化に関する学習・研修プログラム
スクール・パリ協定
WWFジャパンが2008年から実施する勉強会シリーズです。温暖化科学、国際交渉、国内政策、脱炭素の最新動向などを体系的に学べます。
参考リンク:
スクール・パリ協定
6. 国内制度・公的支援情報プラットフォーム
グリーン・バリューチェーンプラットフォーム(環境省)
環境省が運営する、企業の脱炭素経営を支援する情報プラットフォームです。「知る」「測る」「減らす」の3ステップで脱炭素化の実務を分かりやすく整理し、業種別の取り組み事例も多数掲載されています。
対象:これから脱炭素経営に取り組みたい企業
参考リンク:
グリーン・バリューチェーン プラットフォーム