取り組みの概要

○WWFについて
WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)は、「人類が自然と調和して生きられる未来」をめざし、世界100か国以上で活動する自然保護団体です。
この理想を達成するため、WWFジャパンは、日本人になじみの深い自然の中に人間が存在するという自然観を取り入れて、日本国内および日本が関係している国際的な問題に取り組んでいます。

○地球温暖化を防ぐ
地球温暖化を防ぐ活動は、WWFが取り組む活動の柱の一つです。温室効果ガスの排出を削減し、地球の平均気温の上昇を、産業革命以前のレベルに比べ「1.5度未満」に抑えることを目標にし、世界各地で様々な活動を行なっています。
WWFジャパンでは、政府に「パリ協定」に沿った温暖化対策の強化を働きかける「アドボカシー活動」、「パリ協定」と整合した温室効果ガス削減行動を企業に促す「企業協働活動」、地域での自然エネルギー普及を後押しする「地域協働活動」に力を入れています。また、気候変動イニシアティブ事務局団体のひとつとして、日本の気候変動対策の機運を高め、国内外で脱炭素化を促進する活動にも携わっています。

WWFジャパンウェブサイト:地球温暖化を防ぐ

脱炭素社会に向けた長期シナリオ

気候変動対策の短中長期の目標

○Science Based Targetsイニシアティブ(SBTi)
WWFはCDP、世界資源研究所(WRI)、国連グローバル・コンパクトと共同で、Science Based Targetsイニシアティブ(SBTi)(※)を運営しています。2050年といった長期的視点に基づいた、企業の温室効果ガスの削減に関するビジョンや目標を設定することを重視・推奨。この目標設定を支援するためのガイダンスやツールなども策定しています。
※企業に対し、気候変動による世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べ、2度未満に抑えるという目標に向けて、科学的知見と整合した削減目標を設定することを推進する国際イニシアティブ。

WWFウェブサイト SBTi紹介ページ

○企業の温暖化対策ランキングプロジェクト
WWFジャパンは2014年、各企業の取り組みレベルを同一の指標を用いて評価する「企業の温暖化対策ランキング」プロジェクトを開始しました。
これは、環境報告書やCSR報告書などで企業が公開している情報に基づき、その企業の温暖化対策の実効性を評価する試みです。
各業種ごとにその傾向と評価をまとめたこのプロジェクトを通じ、WWFジャパンでは、先を見据えたビジョンを持ち、着実に温暖化対策を進めている企業が、より高いリーダーシップを発揮できるように、その取り組みを後押しすることを目指しています。
本プロジェクトで用いる21指標には、長期的ビジョン、再エネ目標、ライフサイクル全体での排出量開示などを特に実効性の面で重視すべき指標として掲げています。

プロジェクトの詳細はこちら

再生可能エネルギー利用の推進

○脱炭素社会に向けた長期シナリオ
WWFジャパンは、2017年に、「脱炭素社会に向けた長期シナリオ」を発表しました。シナリオでは、原発、化石燃料を段階的に廃止し、2050年に自然エネルギー100%で電力需要をまかなうことは可能であると提案しています。
脱炭素社会に向けた長期シナリオ

参考:
脱炭素化に向けたエネルギーシナリオ提案【第2部】自然エネルギー100%編
脱炭素化に向けたエネルギーシナリオ提案【第3部】費用算定編
脱炭素化に向けたエネルギーシナリオ提案【第4部】電力系統編

○地域における自然エネルギーの普及
2017年12月、WWFジャパンでは、徳島県鳴門市で進めてきた実例をもとに、自然エネルギーの持続可能な普及を図っていくための参考書として、『自治体で進める地域協働でのゾーニングのすすめ』を公表しました。地域に歓迎される再エネの開発が進むように、各地での活用を目指しています。
自治体で進める地域協同でのゾーニングのすすめ

○グリーン電力証書
WWFジャパンは、東京事務所(東京都港区)と白保サンゴ礁保護研究センター「しらほサンゴ村(沖縄県石垣島)」で、年間総使用エネルギー量に相当するグリーン電力証書を購入しています。

エネルギー効率の向上

○脱炭素社会に向けた長期シナリオ
WWFジャパンは、2017年に、「脱炭素社会に向けた長期シナリオ」を発表しました。シナリオでは、現在想定できる省エネ技術・対策の普及・シンポにより、最終エネルギー消費量(需要量)は2050年までに約半分(2010年比-47%)にできると提案しています。
脱炭素社会に向けた長期シナリオ

参考:脱炭素化に向けたエネルギーシナリオ提案【第1部】省エネルギー編

○オフィスの省エネ化
2018年のオフィス移転に伴い、新たに入居したオフィス全体の照明をLEDに交換するなど、省エネ対策を進めています。

スコープ3を対象とした取り組み

○企業の温暖化対策ランキングプロジェクト
WWFジャパンは2014年、各企業の取り組みレベルを同一の指標を用いて評価する「企業の温暖化対策ランキング」プロジェクトを開始しました。
これは、環境報告書やCSR報告書などで企業が公開している情報に基づき、その企業の温暖化対策の実効性を評価する試みです。
各業種ごとにその傾向と評価をまとめたこのプロジェクトを通じ、WWFジャパンでは、先を見据えたビジョンを持ち、着実に温暖化対策を進めている企業が、より高いリーダーシップを発揮できるように、その取り組みを後押しすることを目指しています。
本プロジェクトで用いる21指標には、スコープ3を含むライフサイクル全体での排出量把握や開示を特に実効性の面で重視すべき指標として掲げています。
プロジェクトの詳細はこちら

〇従業員の出張に伴う排出(スコープ3・カテゴリー6)の削減、オフセット
不要不急の出張は控え、且つTV会議などを最大限活用することで、出張に伴う排出量を削減しています。そして、残った排出に関しては、ゴールド・スタンダード認証の排出クレジットを充当しオフセットしています。

〇紙調達に関する間接排出(スコープ3・カテゴリー1)の極小化
事務所で使用するコピー用紙や、アニュアルレポートや会報、各種報告書の発行時に使用する紙原料にはFSC認証紙を使用することで、紙の原料調達に伴う森林伐採・CO2排出の極小化に努めています。

森林・土地利用・農業等の自然環境を対象とした取り組み

○WWFジャパンでは、森の恵みを持続可能な形で利用できる社会の実現に向けて、森林を保全するプロジェクトを国内外で実施しています。企業や公共団体への「責任ある林産物の調達」の提案、FSCの森林認証制度の普及、破壊的・違法な伐採の防止などに取組み、森林保全を通じて、気候変動対策への貢献も目指します。
WWFジャパン 森林の保全

○国際認証「FSC®プロジェクト認証」を取得
WWFジャパンは、2018年5月に事務局を移転するにあたり、使用する木材や壁紙などの林産物の「FSC®プロジェクト認証」を取得しました。賃貸オフィスをリフォームし、その内装に際して「認証」を取得した事例としては日本初となります。

気候変動に関する情報開示の推進

○企業の温暖化対策ランキングプロジェクト
WWFジャパンは2014年、各企業の取り組みレベルを同一の指標を用いて評価する「企業の温暖化対策ランキング」プロジェクトを開始しました。
これは、環境報告書やCSR報告書などで企業が公開している情報に基づき、その企業の温暖化対策の実効性を評価する試みです。
各業種ごとにその傾向と評価をまとめたこのプロジェクトを通じ、WWFジャパンでは、先を見据えたビジョンを持ち、着実に温暖化対策を進めている企業が、より高いリーダーシップを発揮できるように、その取り組みを後押しすることを目指しています。
本プロジェクトで用いる指標には、情報開示について評価するための10の指標が含まれています。またそれらの指標の多くは、特に実効性の面で重視すべき指標として掲げています。
プロジェクトの詳細はこちら

市民の気候変動への理解・行動を促す取り組み

○メディア向け勉強会「スクール・パリ協定2019」
WWFジャパンでは、複雑化する温暖化の科学や国際交渉について、日本の視点から今もっとも大切だと思われる論点を整理し、ジャーナリストの皆様と意見交換させていただくシリーズ勉強会を、2008年から開催しています。2015年末のパリ協定採択を受けてからは、パリ協定の実施に向けての国際交渉と国内対策を取り上げています。
スクール・パリ協定

○気候変動に関する記事等の発信
WWFジャパンでは、ウェブサイトでのブログなどを通じ、気候変動に関する様々な情報を発信しています。
WWFウェブサイト 「地球温暖化を防ぐ」に関する記事
WWFジャパン YouTubeチャンネル